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SNS広告とリスティング広告の違いとは?【初心者向け】徹底解説

Web広告の出稿を検討する中でSNS広告とリスティング広告、結局どっちがいいの?と悩んでいませんか。特に、限られた予算で最大限の効果を出したいと考える中小企業の経営者様やマーケティング担当者様にとって、広告選びは重要な決断です。専門用語が多くてよく分からない、広告選びで失敗して無駄な費用はかけたくない、といったお悩みも少なくないでしょう。

この記事を読めば、SNS広告とリスティング広告の根本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、費用感まで明確に理解できます。さらに、あなたの会社の商品やサービス、目的に合わせてどちらの広告を選ぶべきか、具体的な判断基準が分かります。この記事を参考に、自社に最適な広告手法を見つけ、ビジネス成長への第一歩を踏み出しましょう。

目次

そもそもSNS広告とリスティング広告とは?アプローチ層の根本的な違い

本格的な比較に入る前に、まずは両者の基本的な役割と、アプローチできるユーザー層の根本的な違いを理解しましょう。この違いを把握することが、広告選びの最も重要な基礎となります。簡単にいえば、「攻め」のSNS広告と「待ち」のリスティング広告と表現できます。

リスティング広告:ニーズが明確な「今すぐ客」にアプローチ

リスティング広告は、別名「検索連動型広告」とも呼ばれます。ユーザーがGoogleやYahoo!といった検索エンジンで、特定のキーワードを検索した際に表示される広告です。例えば、「東京 イタリアンレストラン 予約」と検索するユーザーは、まさに今レストランを探している可能性が非常に高いといえます。

このように、リスティング広告は自ら情報を探している、ニーズが明確な「顕在層(今すぐ客)」に直接アプローチできるのが最大の特徴です。そのため、商品の購入やサービスの問い合わせといった、具体的な成果(コンバージョン)に繋がりやすい「待ち」の広告手法と言えるでしょう。

SNS広告:まだニーズに気づいていない「そのうち客」を育てる

一方、SNS広告はFacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのタイムラインに表示される広告です。ユーザーが登録した年齢や性別、興味関心といったデータをもとに、広告を配信します。例えば、特に何かを探しているわけではなく、友人の投稿を眺めているユーザーに対して、「こんな素敵な商品がありますよ」と提案するのがSNS広告です。

このように、SNS広告はまだ自社のサービスや商品を知らない、あるいは必要性に気づいていない「潜在層(そのうち客)」にアプローチします。認知度を高めたり、ブランドイメージを伝えたり、将来の顧客を育成したりするのに適した「攻め」の広告手法といえます。

SNS広告とリスティング広告の5つの違い

両者の根本的な違いが分かったところで、さらに具体的な5つの項目で比較してみましょう。まずは以下の比較表で、全体像を直観的に把握してください。このあとのセクションで、それぞれの項目を詳しく解説していきます。

比較項目リスティング広告SNS広告
メリットコンバージョン率が高い、即効性があるターゲティング精度が高い、認知拡大に強い
デメリット費用が高騰しやすい、潜在層への訴求が困難コンバージョン率は低い傾向、クリエイティブが重要
費用クリック課金が中心、競争で単価変動多様な課金方式、比較的低予算から可能
ターゲティングキーワード、地域、オーディエンス年齢、性別、興味関心、行動履歴など
広告フォーマットテキストが中心画像、動画、カルーセルなど多彩
得意な目的商品購入、問い合わせ獲得(刈り取り)認知拡大、ブランディング、ファン育成

違い①:メリット・デメリット

それぞれの広告手法には、得意なことと不得意なことがあります。メリットとデメリットを正しく理解し、自社の目的と照らし合わせることが重要です。

項目リスティング広告SNS広告
メリット購入意欲の高いユーザーに直接訴求できる
・広告設定後すぐに効果を実感しやすい
・ユーザーの悩みや課題が明確な場合に強い
・年齢や興味関心で細かくターゲットを絞れる
・視覚的な訴求でブランドイメージを伝えやすい
シェアによる情報の拡散が期待できる
デメリット・競合が多いキーワードは費用が高騰する
・広告を止めると効果が完全になくなる
・まだニーズのない潜在層には届きにくい
・すぐに購入へ繋がりにくい場合がある
・ユーザーの目を引くクリエイティブ(画像・動画)が不可欠
・頻繁な表示は「広告疲れ」を起こす可能性がある

違い②:費用・課金方式

広告を出稿する上で、費用は最も気になるポイントの一つです。どちらの広告も少額から始められますが、課金方式や費用の考え方が異なります。

項目リスティング広告SNS広告
主な課金方式CPC(クリック課金)広告が1回クリックされるごとに費用が発生CPC(クリック課金)CPM(インプレッション課金)広告が1000回表示されるごとに費用が発生CPV(動画再生課金)など
費用相場(目安)1クリックあたり数十円〜数千円。キーワードの競争率により大きく変動1クリックあたり数十円~数百円比較的安価に始められる傾向
費用の考え方確度の高いユーザーを獲得するための投資幅広いユーザーに認知を広げるための投資

違い③:ターゲティング精度

広告を「誰に」届けるかというターゲティングは、広告効果を左右する重要な要素です。両者のターゲティング手法には、明確な違いがあります。

項目リスティング広告SNS広告
ターゲティングの軸検索キーワードユーザーの「知りたい」「欲しい」という意思が起点ユーザーの属性
・データユーザー自身のプロフィールや行動が起点
主な手法・キーワードターゲティング
・地域、デバイスターゲティング
・オーディエンスターゲティング(サイト訪問者など)
・デモグラフィックターゲティング(年齢、性別、地域など)
・興味関心ターゲティング
・カスタム、類似オーディエンス
特徴ユーザーの「」のニーズを捉えるユーザーの「人となり」や「好み」を捉える

違い④:広告フォーマット(クリエイティブ)

ユーザーが目にする広告の見た目も大きく異なります。リスティング広告が情報伝達を重視するのに対し、SNS広告は視覚的な魅力を重視します。

項目リスティング広告SNS広告
主なフォーマットテキスト広告・画像広告
・動画広告
・カルーセル広告(複数画像・動画)
・ストーリーズ広告
表現の特徴検索キーワードに応じて、的確な情報を簡潔に伝えることが重要ユーザーのスクロールする指を止める、視覚的なインパクトや共感が重要

違い⑤:得意な目的(コンバージョンVS認知拡大)

これまでの違いをまとめると、それぞれの広告が得意とする目的が見えてきます。自社が広告で「何を達成したいのか」を明確にすることが、最適な広告を選ぶための鍵となります。

項目リスティング広告SNS広告
得意な目的コンバージョン獲得(刈り取り)
・商品の購入
・サービスの申し込み
・資料請求
・問い合わせ獲得
認知拡大、ブランディング
・新商品やサービスの認知度向上
ブランドイメージの構築
・潜在顧客との関係構築(ファン化)
イベントへの集客

【目的・商材別】自社に最適な広告はどっち?選び方のポイント

それぞれの違いが理解できたところで「自社の場合はどちらを選べば良いのか」を考えていきましょう。ここでは、具体的な目的や商材に合わせて、どちらの広告がより適しているかを解説します。

こんな場合はリスティング広告がおすすめ

リスティング広告は、ユーザーが能動的に情報を探している場面で最大の効果を発揮します。以下のようなケースでは、リスティング広告の利用を優先的に検討しましょう。

・緊急性の高いサービス

○例:水道の修理、鍵の紛失、害虫駆除など。

○ユーザーはすぐに解決策を探しているため、検索結果の上位表示が直接依頼に繋がります。

・ユーザーが能動的に比較検討する商材

○例:BtoBサービス、不動産、自動車、保険など。

○機能や価格をじっくり比較するユーザーに対し、自社の強みを的確にアピールできます。

・地域密着型の店舗ビジネス

○例:飲食店、美容室、整体院、学習塾など。

○「地域名+サービス名」で検索するユーザーにピンポイントで訴求できます。

こんな場合はSNS広告がおすすめ

SNS広告は、視覚的な魅力や潜在的なニーズへのアプローチが得意です。

・見た目が重要な商材

○例:アパレル、コスメ、食品、インテリア、旅行など

○魅力的な写真や動画で、ユーザーの購買意欲を直接刺激できます。

・まだ世にない新商品やサービス

○例:新しい概念のガジェット、革新的なアプリなど

○そもそも検索されない商品でも、興味を持ちそうな層に直接届けることができます。

・若年層がターゲットの商材

○例:ファッション、エンタメ、ゲームなど

○情報収集をSNS中心で行う若年層に効率的にアプローチできます。

・長期的にファンを育成したい場合

○ブランドの世界観に共感してもらい、継続的な関係を築きたい場合に有効です。

【効果最大化】SNS広告とリスティング広告の併用戦略と運用のコツ

「どちらか一方を選ぶ」のではなく、両者を組み合わせることで、広告効果を飛躍的に高めることができます。ここでは、一歩進んだ活用法として、併用戦略と運用のコツをご紹介します。

併用で相乗効果も!効果的な組み合わせ方の例

SNS広告とリスティング広告は、互いの弱点を補い合う関係にあります。両者を組み合わせることで、顧客獲得の機会を最大化できます。

1.SNS広告で認知→リスティング広告で刈り取り

○SNS広告で商品やブランドを広く認知させます。

○興味を持ったユーザーが商品名や社名で検索した際に、リスティング広告で確実にサイトへ誘導し、購入へ繋げます。

2.リスティング広告でサイト訪問→SNS広告で再アプローチ

○リスティング広告経由で一度サイトを訪れたものの、購入しなかったユーザーをリスト化します。

○そのユーザーがSNSを見ている際に、リターゲティング広告(追客広告)を配信し、再度購入を促します。

費用対効果を高める運用のコツ

広告は出して終わりではなく、継続的に改善が不可欠です。無駄な広告費をかけないために、以下のポイントを意識しましょう。

・リスティング広告のコツ:除外キーワードの設定

○購入に繋がらないキーワード(例:「無料」「中古」「とは」)からのアクセスを除外設定します。

○これにより、無駄なクリック費用を削減し、費用対効果を高めることができます。

・SNS広告のコツ:A/Bテストの実施

○広告の画像や動画、キャッチコピーなどを複数パターン用意します。

○少額の予算でテスト配信し、最も反応の良いクリエイティブを見つけ出すことで、効果を最大化できます。

・両者に共通するコツ:目的とターゲットの明確化

○「誰に、何を伝えて、どうなってほしいのか」を常に明確にすることが、全ての基本です。

○目的が曖昧なままでは、効果的な運用は望めません。

初心者におすすめなのはどっち?

広告運用には、専門的な知識だけでなく、見えないリスクも存在します。ここでは、初心者が広告運用を始める上での注意点と、リスクを避けるための考え方について解説します。

扱いやすさ・成果の出しやすさで見る

初心者が広告を始める際、どちらが扱いやすいかは一概には言えません。それぞれの特徴を理解した上で、自社の状況に合った方を選ぶことが大切です。

観点リスティング広告SNS広告
扱いやすさキーワード選定が成果を左右するため、一定の知識が必要ターゲット設定が直感的で分かりやすいが、クリエイティブ制作のハードルがある
成果の出やすさ検索ニーズが明確なため、比較的早く成果(CV)が出やすい認知拡大には即効性があるが、購入などの成果には時間がかかる場合がある
初心者の注意点予算管理を怠ると、クリック費用が想定以上にかさむ可能性があるクリエイティブの質が低いと、全く反応が得られず費用が無駄になる可能性がある

まずは少額テストで相性を見極めるのが鍵

広告運用には、ボットなどによる不正なクリックで広告費を搾取する「アドフラウド」というリスクも存在します。大切な広告予算を守るためにも、対策は重要です。

何よりも大切なのは、いきなり大きな予算を投じるのではなく、まずは月数万円程度の少額からテスト配信を始めることです。実際に両方の広告を試してみることで、どちらが自社の商材と相性が良いのか、データに基づいた判断ができます。アドフラウド対策ツールを導入することも、リスク管理の一環として有効な手段です。

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まとめ:自社の目的を明確にし、最適な広告戦略を立てよう

今回は、SNS広告とリスティング広告の違いについて、多角的に解説しました。それぞれの特徴を最後にもう一度まとめます。

・リスティング広告:ニーズが明確な「顕在層」に強く、購入や問い合わせといったコンバージョン獲得(刈り取り)が得意

・SNS広告:まだニーズに気づいていない「潜在層」に広くアプローチし、認知拡大やブランディングが得意

どちらか一方が優れているわけではなく、重要なのは「自社の目的とターゲット」を明確にすることです。「誰に、何を達成するために広告を出すのか」を定めることで、自ずと最適な広告手法が見えてきます。

この記事を参考に、まずは自社の状況を整理し、少額からでもテストマーケティングを始めてみてはいかがでしょうか。それが、Web広告成功への着実な一歩となるはずです。

また、弊社株式会社コアシーケンスでも、広告運用が可能ですのでぜひ、お問い合わせください。

最後までお読みいただきありがとうございました。